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本で振り返る2007年

今年を振り返る、とかやりだすとキリがないので、読んだ本を振り返りたい。

今年出版された本ベスト3

ギリギリ2007年出版の本。自分の中での影響もだが、自分の周りへの影響も大きかったような気がする。東浩紀リバタリアンとしての立場表明を強めた本とも言える。
「ジャスコ化」という言葉は分かり易さがあり、ゼミなんかでもよく使われた。セキュリティ/バリアフリー万歳!の理論に抗うことの難しさがよく分かる本。

計算不可能性を設計する―ITアーキテクトの未来への挑戦 (That’s Japan)

計算不可能性を設計する―ITアーキテクトの未来への挑戦 (That’s Japan)

同じく宮台真司の本で「幸福論」というのが出たのだが、個人的にはこっちのが面白かった。「ゲートキーパーはゾーニング強化するからダメ」という思考は強く印象に残った。他にも多くの示唆的な言葉があり、宮台の本の中では一番好きかもしれない。

ワーキングプア―日本を蝕む病

ワーキングプア―日本を蝕む病

もう定番しか紹介してない気がするけど、気にしない。
いまや「ワーキングプア」という言葉が広まり、どういった内容なのか想像もつくかもしれない。しかし実際に読んでみると、やっぱり衝撃は大きい。

今年読んだ本ベスト3

モダニティと自己アイデンティティ―後期近代における自己と社会

モダニティと自己アイデンティティ―後期近代における自己と社会

ギデンズの2005年の本。ただしそれは日本語訳で、実際にはベックらと書いた「再帰的近代化」より以前の本である。
「再帰的近代」「ルーティーン」「セラピーの重要性」など、かなり重要なタームがちりばめられている。出たときに読んでおきたかった。

カネと暴力の系譜学 (シリーズ・道徳の系譜)

カネと暴力の系譜学 (シリーズ・道徳の系譜)

萱野稔人の2006年の本だったか。暴力と権力の関係性を、フーコーを読み解きながら明らかにする。その手法の斬新さもさることながら、読み易さも非常に嬉しい。もう一度読んでおく必要がある。

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

ゼミで読んだ本。ソーシャルキャピタルについて扱った集大成とも言うべき本。
ゼミだとパットナムに批判的な声が多かったが、ゼミ論では何とか「名誉挽回」出来るようにしたい。


何か定番というか有名どころしか挙げてないが、まぁそんなもんだろう。他にもlife本とか色々挙げたいのはいくつかあったし、今読んでいる本でも面白いのはたくさんある。来年はもっと本を効率よく読んでいきたい。

皆さんも何か今年の本・今年読んだ本でお勧めがあれば、ぜひ教えてください。

では良いお年を。