読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

絶倫ファクトリー

生産性が高い

メルカリとヤフオクのビジネス面での本質的な違い

メルカリを使い始めた。TCGやらオーブン皿やら、色々とお得に変えて楽しい。

メルカリ含むこうしたフリマアプリは、CtoCのコマースというくくりでヤフオクと比較されがちだが、よく考えると本質的には全然違う。ユーザーサイドから見てももちろん違いはあるが、ビジネススキームとして、原理が異なる。

オークションサービスは、モノの本来の適正価格と実際の市場価格の差を利用して成り立っている。高額で取引される人気アーティストのライブチケットなどがそうだ。需給のバランスからしてゼロが一桁足りない定価でチケットが発売されてしまうため、オークションで高額で取引されることになる。極端な話、オークションサービスがどれだけ利益を出すかは、世の中にどれだけ適正価格から外れたモノがあるかどうかで決まる。逆に言えば、世の中のあらゆるモノが適正価格で売られた場合、オークションサービスは消滅する。

f:id:klov:20160628214935p:plain

一方でフリマアプリは市場価格を適正化するわけではない。むしろ出品者のモチベーションが金銭的な利益以外にあることが多いはずだ。部屋のスペースを空けるためにモノを処分したい、売れること自体が楽しい……etc.。売れること>利益なので、全体としてはデフレを引き起こす。サービス運用側からすれば、単価は低くなりがちなので、取引回数を多くすることが利益の最大化に繋がる。薄利多売ではあるが、「 適正価格から外れて売られているモノの総量」で最大利益が決まってしまうオークションより、サービスを伸ばすドライバは多い。工夫のしがいはある。

ただしフリマアプリには弱点がある。特定のモノに対する、突発的な需要の増加に対応できない。もちろんこれはECサービス全体の弱点ではあるのだが、オークションは突発的に需要が増えれば入札価格が上がるため、販売機会の損失が多少あっても、運用側が受け取る手数料はある程度カバーできる。一方フリマアプリは値付けが出品者に依存するため、機会損失がそのまま利益減少に繋がる。これを防ぐには、需要が増加するとおもわれるorすでに増加しているアイテムをユーザーに明示し、そのアイテムの出品を促す機能が要る。もちろんライブのチケットなどはそう出品が増やせるわけではないが、それ以外の場合はそれなりに販売機会損失を減らせる気がする。

メルカリを使ってみて思ったのは、出品したものの値付けが難しく、また逆にそこが面白さの一つということだ。今、ユーザーの間にはきっと山ほど「メルカリで売れるための工夫」が溜まっているはずで、それを上手くサービス側が吸い上げ、他のユーザに還元することが今後のキーになる気がしている。まだ出品したものの売れてない自分が機能として欲しいというだけっちゃだけなんだけど。