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「カンニング」と大学

うちの大学は夏休みが7月からなので、一部の学生は現在中間テストがあるらしい。
テストといえば、これはどこの大学でも同じだろうが、ごくまれにカンニングがバレて処分を受ける人間がいる。詳細なペナルティ内容は知らないが、とにかくその一年棒に振るか下手すれば大学からリムーヴされる。

ところで大学のテストにおけるカンニングに関して、たまに極度の潔癖症的な反応を示す人がいる。カンニングに潔癖症も何もあるのかという話だが、下手をすれば「カンニングで取った単位より一生懸命勉強して取った単位の方がよいものである」といった感じのセリフを吐きかねないほどの人がいるのだ。

まさかそんなことはなかろう。カンニングで取ろうが勉強して取ろうが単位は単位である。大学において、単位など卒業条件を満たす/資格の取得要件を満たすための事務的なものでしかない。真面目に授業に毎回出席し、頑張って勉強して手にした単位も、代返を使いながら一夜漬けでどうにか手に入れた単位も、カンニングで手に入れた単位もそれが必要になる現場においては同じ単位でしかない。
むしろ同じになってしまうからこそ、大学側は取り締まる必要がある(と考えている)。勉強して取った単位ならA,カンニングして取った単位ならB、などと序列化できればそもそもカンニングが取り締まられることなどない(そもそもカンニングという概念が失効する)。

そうしたつまらない取締りを吹っ飛ばして、本当に「学ぶ」という行為と「単位の取得」という行為を接続したければ、ペーパーのテストではなく論文と口頭試問で個々に判断するしかない。しかしもちろん規模の大きな学部ではそんなことは不可能である。なので個人的には学部の卒業に単位など要らない、四年間いればそれでいいのではないか、とすら思ってしまう。Aの並んだ成績表を見て誰が彼を優秀だと判断するのか? 機械はそう判断するだろう。だがそれだけだ。大学の事務はそう判断するかもしれない。だがそれだけだ。本当に「学ぶ」という行為がしたければ大学院に行けば良いのでは、と思う。