絶倫ファクトリー

生産性が高い

2008-01-01から1年間の記事一覧

2008年をまとめて振り返る ウェブサービス/本/エントリー

ここ最近、インプットもアウトプットもここに載せられない/載せないことにしている類のものが大半なので、エントリーがかけない。とはいえ、Chim↑Pomがブログのトップなまま年を越すのもアレといえばアレなので、せめてお茶濁しとして2008年を振り返る系エン…

CAMP:TALK:1203 「アートと公共性」 あるいはChim↑Pomについて

を聞きに行ってきた。「アートと公共性」というタイトルだったのだが、僕はアート方面はからきしなので、「公共性」の方にアクセントを置いたつもりで話を聞いてきました。 ……というのも半分本当、半分冗談で、この場にいた大半の人がそうであったように、例…

ブログにおける議論の「強度」と「文脈」

最近、ブログ(と言ってもはてな周りが主なんだけど)がつまらないなと思う。何故か考えてみた。 ちゃぶ台返しと議論の「強度」 ある物事に関して、色々と不平不満を立て並べた挙句、「こうしたほうが良い」という改善点までご丁寧に指摘しているエントリー…

『ロスジェネ 別冊』

ロスジェネ 別冊 2008―超左翼マガジン出版社/メーカー: ロスジェネ発売日: 2008/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (20件) を見る文フリで買い損ねてたまたま今日本屋で見つけたので購入。六月に行われたシンポジウムの書き起…

「情報×人」のブロゴスフィアから「人×人」のSNSへ―あるいは、ブログ論壇の終焉?

以下全然根拠がない話をつらつらと。 「情報量×処理する人間の数=一定」…? 情報をひたすら羅列する雑誌が売れない、という話がある。ただ情報をカタログ的に載せるのではなく、読者にお勧めする、「教えてあげる」雑誌の方が好まれるらしい。『ぴあ』のリ…

田母神氏は外山恒一の私塾に通うべきだったのではないか?

裸の王様に「王様、裸!」と告げる子供が、最も無垢で、最も無粋であることを踏まえた上で。 外山恒一というピエロの残したもの 外山恒一が2007年都知事選の政見放送でやってみせたのは、「表現の自由(笑)」とやらが、本来最もそれを侵害すると想定された…

決戦の日

前々から大学の友人たちと「筑波批評社」なる怪しげなサークルを作って批評ごっこをやっている、という話はここで何度か書いたのだけれど、11月9日、ここ数ヶ月の集大成とも言えるイベントがあります。文章系の同人誌を持ち寄る即売会イベント「文学フリマ」…

『アーキテクチャの生態系』から見るニコニコと2ちゃんねるの分岐

アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか作者: 濱野智史出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2008/10/27メディア: 単行本購入: 97人 クリック: 1,074回この商品を含むブログ (264件) を見る アーキテクチャの内部にとどまるニコニコ…

物語をリロードするまなざしとその揺らぎ

複製技術時代の芸術 (晶文社クラシックス)作者: ヴァルターベンヤミン,佐々木基一出版社/メーカー: 晶文社発売日: 1999/11/05メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 45回この商品を含むブログ (72件) を見る 物語をリロードするまなざし 原爆ドームが単なる瓦…

直線の生、始まりの点―『ひかりのまち』

ひかりのまち (サンデーGXコミックス)作者: 浅野いにお出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/06/17メディア: コミック購入: 6人 クリック: 33回この商品を含むブログ (289件) を見る 点ではなく、直線としての生 宮台真司が「意味から強度へ」を掲げ、「今」…

ゴッサムの市民たち―『ダーク・ナイト』

[asin:B001EOI206:detail]「まだやってたの!」「まだ見てなかったの!」という声に一切耳をふさぎながらこのエントリを書いている。公開終了直前につれて行ってくれた友人に感謝する。内容についてはもう散々いろんなところで書かれているので……といいたい…

『サブカル・ニッポンの新自由主義―既得権批判が若者を追い込む』

サブカル・ニッポンの新自由主義―既得権批判が若者を追い込む (ちくま新書)作者: 鈴木謙介出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/10メディア: 新書購入: 11人 クリック: 168回この商品を含むブログ (103件) を見るどちらかというと、「社会学者・鈴木謙介」…

筑波大学学園祭の告知/『筑波批評』先行情報パンフ

学園祭の告知です。主に筑波批評社絡みで。筑波大学学園祭 雙峰祭■筑波批評社■期間:11日〜13日の3日間 会場:筑波大学 1C504(第一エリア C棟 504教室)会場までのアクセス:つくばエクスプレス秋葉原駅より快速45分、つくば駅下車。 1番バス乗り場より「筑…

建築夜学校2008 第二夜 「ショッピングモール」とローカル・シティ

下記のイベントを見に行ってきた。 http://www.kenchiku.co.jp/event/detail.php?id=767建築夜楽校2008「グローバル社会における「建築的思考」の可能性」 ■第2夜:「ショッピングモール」とローカル・シティ概 要 市場化と技術依存が進んだ「工学主義」的状…

スプロール化する消費者の権力

後藤隊長に聞け 社会 - 毎日jp(毎日新聞) cache http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081008k0000m040170000c.html - 2008年10月8日 19:02 - ウェブ魚拓 こんにゃく加工品メーカー「マンナンライフ」(本社・群馬県)は7日、兵庫県の1歳男児が今年7…

『アキハバラ発 00年代への問い』を読んだ

アキハバラ発〈00年代〉への問い作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/09/26メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 133回この商品を含むブログ (56件) を見る今年の6月8日に発生した秋葉原通り魔事件について、さまざまな論考を載せた本。 ア…

『POSSE』を手にとってみた。

『POSSE』、悪くないと思うんだけどなぁ。雑誌『POSSE』ホームページ|NPO法人POSSE 雑誌『POSSE』を9月に創刊します。 - NPO法人POSSE(ポッセ) member's blog 当事者に売るのか否か ちょっとばかしはてなまわりで話題になっている労働問題誌(同…

「シノドスシンポ 1968+40 全共闘もシラケも知らない若者たちへ」

Guest | Cash Advance | Debt Consolidation | Insurance | Free Credit Report at Kazuyaserizawa.com1968 年、世界中の大学で紛争の波が巻きおこった。日本でも既存の左翼を批判して学生たちが立ちあがり、〈自由〉を求めて警官隊と激しい攻防戦を繰り広げ…

スペイン旅行記/動画もあるよ!/Cap-tourism/フォルマルな歴史性

15日〜22日と8日間、スペイン旅行に行ってきました。 父親のツアー旅行にくっついて行っただけなので、いわゆる「tourism」、観光旅行であり、バッグ一つでひたすら動く「旅」ではないです。 写真と動画 まず写真。その1 その2 その3 その4 その5実質観…

筑波批評社で文章を書きました

僕が所属している批評系サークル「筑波批評社」が東浩紀氏主催の「ゼロアカ道場」に道場破りとして参戦することは以前書きましたが、その際に代表者二名を選出するための選考会用に書き上げた文章を筑波批評社のブログにアップしました。落選原稿公表―klov編…

現代版『自由論』としての『CODE』―グーグルストリートビューが教えてくれたこと

グーグルのストリートビューの議論は特に興味が持てなかったのだけれど、id:SURViVEで今晩これについてのustreamをやるようなのでメモ程度に。 Googleの「ミッション」としてのGSV グーグルストリートビュー(以下GSV)はリリース以降、各国でプライバシーに…

トライヴ/リアル/サバイヴ――『リアルのゆくえ』から

リアルのゆくえ──おたく オタクはどう生きるか (講談社現代新書)作者: 東浩紀,大塚英志出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/19メディア: 新書購入: 19人 クリック: 394回この商品を含むブログ (182件) を見るamazonの商品説明にある「「わかりあう」つも…

テロとしての『ゼロ年代の想像力』

ゼロ年代の想像力作者: 宇野常寛出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/07/25メディア: ハードカバー購入: 40人 クリック: 987回この商品を含むブログ (265件) を見る今週の「自己啓発トークラジオ SURViVE」で『ゼロ年代の想像力』を取り上げるらしいので…

「スカイ・クロラ」「崖の上のポニョ」を見てきたよ。

**ネタバレ注意** 一緒に見に行った人たちが感想を書いているの(こことかここ)で、自分も書かなきゃいけない気がしてきた。ので書く。 「スカイ・クロラ」 原作を読んでないので、基本的に映画版のみの感想で話す。とりあえず一緒に見に行ったid:sakst…

鈴木謙介の「転向」?

タイトルは釣りです。サーセン。 鈴木による「ロスジェネ論」の批判的検討 [rakuten:book:13019616:detail] 文化系トークラジオLife作者: 津田大介,斎藤哲也,柳瀬博一,佐々木敦,仲俣暁生,森山裕之,鈴木謙介出版社/メーカー: 本の雑誌社発売日: 2007/11/08メ…

筑波批評社のブログを開設しました。

筑波批評社のブログを作りました。 id:tsukubahihyouご察しの通り、少なくとも文学フリマまでは、ゼロアカ道場道場破りを視野に入れたブログです。 その他の活動についても細かいことはこちらでお知らせします。 本格的始動は8月中旬ですが、とりあえず開設…

『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』をどう読むか。

アキバ通り魔事件をどう読むか!? (洋泉社MOOK)作者: 洋泉社ムック編集部出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2008/07/29メディア: ムック購入: 6人 クリック: 151回この商品を含むブログ (39件) を見る 「分かりやすさ」に振り回される人びと いわゆるこうした「…

我々は何を隠してきたのか、あるいは「不可能性」の変遷

不可能性の時代 (岩波新書)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/04/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 179回この商品を含むブログ (162件) を見る大澤真幸『不可能性の時代』を読み返していた。つらつらとメモ程度に。 不可能性―現実と…

情報の複雑化と望まれる「マスメディア」

シロクマ日報 > ニュースは現実ではない : ITmedia オルタナティブ・ブログ via kwout仰るとおりで。……といいたいけれど、事態はそれほど容易なレベルではなくなっている。「それはどのような経路で伝えられてきたのか」「なぜ伝えられてきたのか」といった…

批評とは、暴力であると思う

批評とは、暴力であると思う。暴力は善悪の彼岸よりやってくる。あらゆる論理や倫理に先立つ。私があなたを殴った。そのことをは厳然たる物理的現象であり、それ以上でもそれ以下でもない。それに対する善悪の判断、倫理は、こうした原初的な暴力に対する脆…