本当のGooglezon
Amazonが顧客のデータ販売で広告ビジネス=Googleの領域に攻勢をかけようというのに対し、GoogleもモバイルECの分野でAmazonに仕掛けている、という記事。
お互いにWebを入り口としながら、Amazonはリアルの流通を大規模に整備し、GoogleはWebでの流通を大規模に整備してきたのがこの10年だった。真逆の道を歩んできたはずの両者がこうした形でぶつかるというのは、非常に面白い。最終的に彼らが衝突するのは、モバイル端末での分野だ。つまりオンラインとオフラインの境目に存在するのがモバイル端末ということだろう。
(デスクトップPC的な意味での)PCは、場所が固定される。従って利用する時間についても程度オンオフをはっきりせざるを得ない。一方モバイル端末は場所を固定しないので、利用する時間を細切れにできる。PCしかなかった頃は、朝オンラインになって、学校や会社に出かけて、自宅に戻ってきてまたオンラインという風に、オンラインとオンラインの間の時間が空いていた。モバイル端末は通勤・通学中も・昼休みも・帰宅中もオンラインにしてくれる。オン/オフの時間差がひたすら微分されていくのだ。その差が極限までゼロに近づき、オン/オフの境目を引く意味がなくなった時、本当の「Googlezon」がやってくるのかもしれない。