絶倫ファクトリー

生産性が高い

「カンニング」と大学

うちの大学は夏休みが7月からなので、一部の学生は現在中間テストがあるらしい。 テストといえば、これはどこの大学でも同じだろうが、ごくまれにカンニングがバレて処分を受ける人間がいる。詳細なペナルティ内容は知らないが、とにかくその一年棒に振るか…

公共圏か動物か―思想地図における白田―東の議論を巡って

思想地図〈vol.1〉特集・日本 (NHKブックス別巻)作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2008/04メディア: 単行本購入: 27人 クリック: 1,022回この商品を含むブログ (163件) を見る思想地図を読み進めている。東浩紀、北田暁大、萱…

「春の文学フリマ2008」に参加します

文学フリマ - 文学フリマ公式サイト-お知らせ 「春の文学フリマ2008」開催決定! 開催日時 2008年5月11日(日) 開場 11:00〜終了16:00 場所 東京都中小企業振興公社 秋葉原庁舎 第1・第2展示室 (JR線・東京メトロ日比谷線 秋葉原…

「戦後」の<歴史>化

先日ゼミで先生に言われて気づいたのだが、そういえば「戦後」という言葉を最近とんと見なくなった。中曽根首相が「戦後政治の総決算」という言葉を使って以降も、メディアでは自分たちの現在生きている時間を指して「戦後」と呼ぶことはあった気がする。メ…

メタユートピア/ゾーニング/テクノロジー

以下現在書いている原稿用のメモ。 メタユートピアとゾーニング メタユートピアという言葉がある。ロバート・ノージックによる論が有名であるが、リベラルな社会においては多様な価値が混在しており、人々は同じ価値を認め合うものどうしが自発的な共同体を…

知的情報メールマガジン「αシノドス」読みたい!

Guest | Cash Advance | Debt Consolidation | Insurance | Free Credit Report at Kazuyaserizawa.com四月から、芹沢一也氏と荻上チキ氏が結託して「αシノドス」というメーリスを立ち上げるらしい。 荻上氏のブログで 「αシノドス」配信開始&トラックバッ…

「友だち地獄―『空気を読む』世代のサバイバル」

友だち地獄―「空気を読む」世代のサバイバル (ちくま新書)作者: 土井隆義出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/03メディア: 新書購入: 12人 クリック: 268回この商品を含むブログ (100件) を見る2006年度、僕がゼミで御指導いただいた先生の本である。…

「表現の自由」というタームは耐用年数を過ぎた気がする。

しばらくじっくりPCに向き合う時間が無かったので、今更児童ポルノ関連の議論を見返してみた。*1その中で気になったのが、何箇所かブログ上で散見した「欲望は裁けない」という命題である。確かにある種の性的な欲望を持ったことが外部に発覚したとして、…

小学生はガンガン犯行予告とかすればいいと「ある意味で」思うよ。

承前 白痴日記 小学生はガンガン犯行予告とかすればいいと「本気で」思うよ - logical cypher scape「犯行予告」という行為*1について、id:Muichkineは「均衡」という概念を使って、意識やコストの面から「特に問題ないんじゃない?むしろ犯行予告ガンガンや…

「コンビニの建築×社会学」を聞いてきた。

MUSEUM OF TRAVEL このイベントに参加してきた。 コンビニの建築×社会学 <ゲスト> 藤村龍至(建築家) 吉村英孝(建築家) 新雅史(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程) 田中大介(筑波大学大学院人文社会科学研究科博士特別研究員) <モデレーター…

19歳のニートの女の子の美談についての補足。

先日のエントリの真実性の箇所について、id:ono_matopeさんからTBを頂いたのと、ブックマークコメントでも分かりづらいという指摘を頂いたので少し補足させていただく。2008-02-27 - 小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇)「水からの伝言」は、「水か…

事実か創作か、リアルかネットか

ニートの19歳女の子を札幌『紀伊国屋』に連れてったら感動して泣かれた話*ホームページを作る人のネタ帳この話が本当なのかどうかを気にするのは、「恋空」が実話に基づくのかどうかを気にする人たちとメンタリティが似ている気がする。「水からの伝言」など…

「ゆるふわ愛されポストモダン」

「現代思想的なポストモダニズムで、男を誘惑する10の方法を大特集」 1.授業の席で、構造主義に乗せた手をそのままゆっくりとリオタールの「ポストモダンの条件」のほうに持っていっちゃえ!2.無知のヴェールを口にくわえてさりげなく頭から落としちゃえ!…

「アイデンティティ」という魔窟

行為と意識を結びつける難しさ ゼミ論や卒論用に本を読んだり文を書いていてよく思うのは、「アイデンティティ」というのはかなりパンドラの箱に近い言葉だ。これほど現代の社会を表すのに多用され、かつその意味が統一的でない用語もない。もちろんそれなり…

「何故男女は話が〜」について

一年半も前のエントリがどうも急にブクマされているらしく、若干戸惑っているのですが、*1あのエントリは二年次に受けた「社会言語学」の授業で書いたペーパーを改変したものなので、まぁその程度のものだと思って軽く読んでいただけると幸いです。男女にお…

「タテマエ」というコミュニケーションコード

いわゆる「タテマエ」ってのは、立場の違う人間がとりあえず定められたコミュニケーションコードに乗っかることで、トータルのコミュニケーションコストを縮減するためのものだと思う。そしてそうまでしてコストを下げて、摩擦をなくし、コミュニケーション…

「あらたにす」と新聞−ネットの比較について

僕はいつも流行に二足くらい乗り遅れる。そういう性格らしい。サービス終了のお知らせ : 新s あらたにす(日経・朝日・読売)朝日新聞・日経新聞・読売新聞が共同で立ち上げたニュースポータルサイトである。 はてな界隈ではどうやら散々バッシングされてい…

インターネットで変わらないこと

これメモ書き程度なんであんまり本気にしないでください。インターネットの登場で世の中が変わった変わってる変わると言われてるのだけれど、最近そうでもないんじゃないかと思い始めてきた。いやもちろん変わってる部分は劇的に変わっているし、これからも…

「自己実現教」なるもの。

「自己実現教」なんて言葉があるけれど、この現代に生きる人はほとんど自己実現教の信者だと思う。日常生活において「自己の捉えなおし」とそれを「未来の自分」への資源にするという反復作業は、程度の差こそあれほとんどの人々が経験させられている。違う…

流動化に対するヨーロッパと日本の姿勢の違い―バウマンを参考に

ジグムント・バウマン「リキッド・モダニティ」の読書日記として書こうとしたのだが、案外長くなってしまった。リキッド・モダニティ―液状化する社会作者: ジークムントバウマン,Zygmunt Bauman,森田典正出版社/メーカー: 大月書店発売日: 2001/06メディア: …

低コスト時代のコミュニケーション

まず始めに。 F's Garage @fshin2000 :Webコミュニケーションについて50%理解して50%理解できてなかったこと。 ・繋がるコストがゼロ円になった時代と、そうでない時代のコミュニケーションは違う。昔は繋がることにお金と手間暇かかったから、それ自体に価…

「人間の及ばぬ大きな力」と「ゆるす」こと

とある方の日記にコメントしようとしたのだが、残念ながら元記事が消えてしまったのでここに書く。 「合計」を超えた、人間の及ばぬ大きな力 「人間の及ばぬ大きな力」というのを、僕は信じている。と言っても神様仏様の類ではない。それは人間から生まれる…

「不安型ナショナリズム」の疑問点

不安型ナショナリズムの時代―日韓中のネット世代が憎みあう本当の理由 (新書y)作者: 高原基彰出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2006/04メディア: 新書購入: 2人 クリック: 119回この商品を含むブログ (75件) を見る「不安型ナショナリズム」を読んだ。日中韓…

ルールを変えるためのルール

文化系トークラジオ Lifeの「文化系大忘年会」の回を聞いていてちょっと気になったことがあったのでメモ程度に。 スザク=鈴木 ルルーシュ=赤木? 12月30日放送「文化系大忘年会」part6 (文化系トークラジオ Life)このpart6の部分で、メインパーソナリ…

「犯罪不安社会」―規範と環境について

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)作者: 浜井浩一,芹沢一也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/12/13メディア: 新書購入: 6人 クリック: 159回この商品を含むブログ (92件) を見る 規範と環境は対立するのか 前回のエントリでは、2ちゃんねる…

「ウェブ炎上」と「嗤う日本の『ナショナリズム』」

このカテゴリでエントリ書くのは久しぶり。本読んでいなかったわけじゃないというか、むしろ最近では今が一番本読んでるんですが、うまいことまとめられない。ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)作者: 荻上チキ出版社/メーカー: 筑摩書房発売…

 NHKスペシャル 「五年一組 小皇帝の涙」を見た。

昨夜のNHKスペシャルの番組。一人っ子政策下の中国で、小学生の頃から苛烈な学歴競争に巻き込まれる子供たちとその親に焦点を当てている。 苛烈な学力重視 とにかく驚いた。日本の学歴主義なんか蜂蜜のごとく甘い。とにかくクラスの中で重視されるのは成績。…

正月と資本主義

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。昨年は、ブログを通じて学園祭で文章も書かせていただいたり、勉強会参加させてもらったりと、「ブログ書いててよかったなぁ」と思うことが多くありました。今年もまたそんな風な年にしていき…

本で振り返る2007年

今年を振り返る、とかやりだすとキリがないので、読んだ本を振り返りたい。 今年出版された本ベスト3 東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス)作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2007/01メディア: 単行本購…

恋空読了―「リアル」の調達先としてのケータイ小説

「ケータイ小説のリアル」と題されたCSF定例会に参加すべく、「恋空」を読んだ。 若干反則気味だが、PCからautopagerizeを使ってガリガリ読んだ。読んだというよりスクロールしたという意識の方が強いけど。 つーかあれって初出は魔法のiランドじゃなかった…